
庭は“わずかな傾き”で決まる ─ 勾配(こうばい)と排水の話
2025/10/21
庭をつくるとき、見た目ばかりに気を取られていませんか?
じつは庭の出来を左右するのは、**ほんの数センチの「傾き」**なんです。
💧 勾配(こうばい)とは?
「勾配(こうばい)」とは、簡単に言えば 地面の傾き のこと。
水が自然に流れていくための“道”をつくる仕組みです。
外構図面ではよく「1%」「2%」などと書かれています。
これは「1m進むごとに1〜2cm下がる」という意味。
ぱっと見は“ほぼ平ら”に見えるけれど、
そのわずかな傾きが、排水を決める命綱なんです。
🏠 なぜ勾配が大事なの?
勾配が足りないと、雨がたまって水たまりになります。
それが続くと──
- 植木の根が常に湿って根腐れ
- コケやカビが生えやすくなる
- コンクリートの下に水が入り、ヒビ割れ
逆に、勾配がきつすぎると今度は
- 水が一気に流れて土が流出
- 芝生や花壇が乾きやすくなる
つまり「ゆるやかに逃がす」が理想。
庭づくりは、“排水との根競べ”でもあります。
🌿 勾配の目安
| エリア | 勾配の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| コンクリートやタイル | 1〜2% | 水が流れても滑らないように |
| 芝生・土・砂利 | 2〜3% | 少し多めにとると安心 |
| 排水溝まわり | 3〜5% | しっかり流すために |
「1mで2cm下がる」と聞くと大したことないように思えますが、
10mで20cm──現場では意外と大きな差になります。
🌳 植木屋的ポイント
植木の周りは、軽いお皿型に掘るのがコツ。
水が少し集まり、根にしみ込むようにします。
でも底に“出口”をつくって、ためっぱなしにしない。
このちょっとした形が、植木の寿命を左右します。
🪣 まとめ
庭の排水は、見えないところの技術。
勾配がきちんと取れている庭は、雨の日に静かに“仕事をしている”庭です。
- 水が流れ、土が流れない
- 根が呼吸できる
- 乾きすぎず、湿りすぎない
そんなバランスをつくるのが「勾配」。
庭づくりは、見た目よりも“傾き”が命なんです。