ブログTOP > 秋の庭は、音がやわらかい
秋の庭は、音がやわらかい

秋の庭は、音がやわらかい

2025/11/3

#

静けさの中にある“動き”を感じて

秋になると、庭の空気が少しやわらかくなります。
虫の声が遠くで響き、風の音が乾いてくる。
夏の勢いを失った木々は、どこか落ち着いた表情を見せます。

庭師としてこの季節に感じるのは、
“静けさの中にある動き”です。


枯れることは、止まることではない

落ち葉や枯れ枝が目立つ秋。
でもそれは「終わり」ではなく、
次の春に向けて“土へ還る”準備の時間です。

自然は、止まらない。
枯れることもまた、循環のひとつ。

人が片付けようと焦るより、
少し見守るくらいがちょうどいい。
落ち葉が土をやわらかくし、
虫たちが分解して、また命をつなげていきます。


秋の手入れは“整える”時間

秋の剪定は、形を変えるというより“整える”作業。
枝の混みを少し減らし、風と光が通る道をつくる。
冬を迎える前の、木の“深呼吸”のようなものです。

草花も同じ。
花が終わった株を切り戻すことで、
根が休む準備を始めます。


光と影のコントラストを楽しむ

秋の太陽は低くなり、
庭の影が長く、やわらかく伸びていきます。
その光の角度が、木々の立体感を引き立ててくれる。

「同じ庭なのに、秋はちょっとドラマチックになるね」
そんな声をお客様から聞くこともあります。

自然の光が“演出家”になる季節です。


まとめ:庭が語りかける「おだやかな時間」

秋の庭は、静かでいて、深い。
その静けさの中に、
春へ向かうエネルギーが静かに流れています。

風の音、葉の落ちる音、鳥の羽ばたく音。
それらを聴いていると、
庭はいつも、何かを語りかけてくれている気がします。