
風を読んでつくる庭づくり
2025/12/06
庭づくりをしていると、土質・日当たりと同じくらい大切なのが**「風」**です。
風は目に見えないけれど、植物の育ち方、庭の心地よさ、害虫の発生、湿気のこもり方まで左右する大事な要素。
今日は植木屋として日々感じている「風を読む庭づくり」についてお話します。
1. 風は庭の“空気の流れ”をつくる
家の形、塀の位置、近くの建物の高さ……
これらによって、庭に入ってくる風の強さや方向は大きく変わります。
- 風が通り抜ける庭は 病害虫が発生しにくく、カビも抑えられる
- 風がこもる場所は湿気が溜まり 樹木の根腐れや葉の傷みにつながる
まず最初に庭全体の「風のルート」を把握することが大切です。
2. 樹木で“風を整える”
庭木はただ植えるだけでなく、風を和らげる役目も担わせることができます。
● 高木で風の方向をコントロール
強すぎる風が直接建物に当たらないよう、
シンボルツリーを風の入口に配置し、風を散らすという方法があります。
● 低木や下草で風の層をつくる
地面に沿って風が流れるよう、
低木 → 中木 → 高木 と高さに変化をつけると風の流れがスムーズに。
3. 風と相性のいい樹木を選ぶ
樹木によって風への強さはさまざま。
- ソヨゴ・ヤマボウシ・アオダモ …しなやかで風を受け流す
- モミジ類 …風で傷みやすいので、風裏に配置すると安心
- 常緑樹の密植 …風を止めすぎて湿気の原因になることも
地域の風の強さや季節風を踏まえながら選定します。
4. 風を“楽しむ”庭のつくり方
風は嫌うものではなく、庭に表情をつけてくれる自然の演出家。
- 風に揺れる ススキやミスカンサス
- サラサラと音を立てる 竹
- ウッドフェンスに当たる風の ささやき
風景の中に「揺れ」「音」「影」を取り入れると、庭にやわらかい動きが生まれます。
5. まとめ
庭づくりは「見えるもの」を整えるだけでなく、
風・光・湿気などの“見えない要素”をデザインすることが重要です。
風を読むことで、植物が元気に育ち、住む人も心地よく過ごせる庭になります。
これから庭を作りたい方、植栽を見直したい方は、ぜひ「風の流れ」を意識してみてください。