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なぜ“常緑ばかり”の庭は息苦しいのか?

なぜ“常緑ばかり”の庭は息苦しいのか?

2026-03-08

#豆知識

庭づくりの相談で、
よく聞く言葉があります。

「落ち葉が嫌なので、全部常緑にしたい」

気持ちはとてもよく分かります。
掃除は楽ですし、冬でも緑があります。

でも実際に庭を作ってみると、
こう感じる人が少なくありません。

「なんだか重たい」
「庭が息苦しい」

なぜ“常緑ばかり”の庭は
そう見えてしまうのでしょうか。

植木屋の視点で考えてみます。


1. 光が通らない

常緑樹は、
一年中葉をつけています。

つまり、

ずっと影をつくる。

落葉樹なら、
冬には葉が落ちて光が入ります。

庭に季節の明るさが生まれる。

でも常緑だけだと、
光の量がほとんど変わらない。

結果として、

庭が少し暗く感じる。

これが“重さ”の正体のひとつです。


2. 季節が動かない

落葉樹は、
一年のリズムを作ります。

芽吹き。
新緑。
紅葉。
落葉。

庭の時間が動く。

でも常緑だけの庭は、
見た目がほとんど変わらない。

もちろん安定感はあります。

ただ、

景色が止まる。

この“変化の少なさ”が
どこか閉じた印象をつくります。


3. 葉が重たい

常緑樹は
葉が厚く、密になりやすい。

ツバキ
カシ
モチノキ
サザンカ

どれも美しい木ですが、
密度は高い。

これが続くと

・空が見えない
・抜けがない
・影が濃い

庭の空間が詰まって見える。

つまり、

空気の通り道がなくなる。


4. “余白”が消える

庭を美しく見せるのは、
木の量ではありません。

余白です。

落葉樹は、
冬にその余白を作ります。

枝だけの姿。
光の抜け。

それが空間を軽くする。

常緑ばかりだと、
この余白がほとんど生まれません。

ずっと満席の庭。

だから少し苦しく見える。


まとめ

常緑ばかりの庭が息苦しく見える理由

  • 光が通らない
  • 季節の変化が少ない
  • 葉の密度が高い
  • 余白が生まれにくい

つまり——

ずっと満ちている庭。


植木屋の本音

庭を気持ちよくするコツは、
実はとてもシンプル。

常緑:落葉 = 7:3

これくらいが、
空気が一番きれいに流れます。

常緑は「骨格」。

落葉は「呼吸」。

両方ある庭が、
一番自然で気持ちいい庭になります。