
石が動く庭の話
2025/05/30
動かないはずの庭石?
庭にある「石」って、
動かないものの象徴のように思えますよね。
でも実は、庭石って少しずつ動いているってご存じですか?
雨と乾燥が生む、わずかな変化
たとえば、雨のあとに土が湿って、やがて乾く。
この繰り返しによって、地面はほんのわずかに
膨張と収縮を続けています。
そのたびに石の下の土が押されたり、抜けたりして、
- 石が傾く
- 石が沈む
- 石の位置がずれる
といった変化が起こります。
冬に起きる「凍上」という現象
冬に霜が降りる地域では、
**凍上(とうじょう)**という現象が起こります。
地中の水分が凍るとき、体積が増えて石を押し上げ、
春になって氷が溶けると石は元の位置に……
戻らない。
この繰り返しが、石の位置を少しずつ変えていくのです。
石は「生き物」と言われる理由
こうした自然の力を長い時間受け続けることで、
庭石は少しずつ表情を変えていきます。
だから昔から庭師は、
**「石は生き物」**と言ってきました。
人の手を入れなくても、
庭は静かに変化し続けているのです。
石の違和感は、庭からのサイン
もし庭石の一部が土から浮いていたり、
少し傾いているのを見つけたら、
「なんでだろう?」ではなく
**「動いてるな」**と思ってみてください。
それは、庭の時間が流れている証拠です。
豆知識:石の手入れをする庭
京都の寺院では、
こうした石の動きを数年ごとに点検し、
- 位置
- 高さ
- 角度
を微調整する
**「石の手入れ」**を行うこともあります。
まるで、庭が静かに呼吸しているみたいですね。