
庭の“間”のデザイン
2025/05/21
庭づくりの現場で大切なのは、木の配置でも石の形でもなく、
実はその「あいだ」──つまり“間(ま)”です。
「空いている」ことの意味
木と木の間、石と石の間、塀と空の間。
そこにある「空白」が、見る人の心を落ち着かせます。
間があることで、光が入り、風が通り、
音が響き、香りが漂う。
庭は、空間の余白で呼吸するんです。
詰め込みすぎない勇気
「せっかくだから、もう一本木を入れよう」
そう言われることがよくあります。
でも、木を一本足すことで、
風の通り道がなくなったり、景色が重くなったりすることも。
庭は引き算で美しくなる。
何も置かない“余白”こそが、
一番豊かな表情を見せることがあります。
人が歩く「間」をデザインする
庭の中を歩くとき、
人は無意識に「次の一歩」を探しています。
その一歩の距離、視線の先の空間、
そのすべてが「間のデザイン」。
植木屋の仕事は、木を植えることだけじゃなく、
人の動きと自然のリズムをつなぐことなんです。
間があるから、美が生まれる
庭は完成して終わりではありません。
木が育ち、季節が巡るたびに“間”も変化していきます。
その変化を受け入れながら、
少しずつ調整していく。
まるで、庭と対話しているような時間です。