
日本庭園と西洋庭園の違い
2025/07/26
庭園はその土地の文化や思想を反映して形づくられます。
同じ「庭」であっても、日本と西洋では表現の仕方や役割が大きく異なります。
ここでは代表的な違いを整理してみましょう。
1. 庭の目的・思想の違い
日本庭園
- 「自然の縮図」を表現
- 山や川、滝、池などを象徴的に再現し、自然を借景しつつ調和させる。
- 禅や神道の思想と結びつき、精神性や内面的な安らぎを重視。
西洋庭園
- 「人が自然を支配する」という思想が背景。
- 幾何学的な線対称のデザインや彫刻、噴水を配置し、秩序と人工美を追求。
- 王権・権力の象徴としても利用される。
2. デザインの違い
日本庭園
- 曲線的・非対称的な配置
- 石、苔、水、植栽で自然の景観を再現
- 「見立て」により小さな空間に大自然を表す(例:枯山水で海や山を表現)
西洋庭園
- 幾何学模様や直線的なレイアウト(フランス式庭園など)
- 広大な敷地に芝生、花壇、彫刻、噴水を整然と配置
- 遠近法を取り入れた壮大な眺望設計
3. 素材・要素の違い
- 日本庭園:石・砂・苔・竹・松・灯篭・池・橋
- 西洋庭園:芝生・バラ・トピアリー(刈り込み樹形)・噴水・大理石の彫像
4. 鑑賞方法の違い
- 日本庭園:座敷から眺める、回遊しながら景色を移ろいで楽しむ
- 西洋庭園:高いテラスや城館から全体を俯瞰して楽しむ
まとめ
- 日本庭園:自然を模倣し、精神的な癒しや調和を大切にする
- 西洋庭園:人工的な秩序と美しさを重視し、権威や華やかさを示す
つまり、
日本庭園は「自然に近づく庭」、
西洋庭園は「自然をデザインする庭」と言えます。